第25本目:茨城県道23号筑西三和線(起点→終点)

実走した県道を紹介していく「しんとちの県道」シリーズ。

今回は、「茨城県道23号筑西三和(ちくせい・さんわ)線」を紹介します。


この道は、茨城県西部の筑西市と古河市を結ぶ県道で、県西部を北東から南西へ斜めに通る道です。起点で国道294号、終点で国道125号と交差します。全線にわたって片側1車線が確保されており、結城市内と古河市の終点付近にわずかに狭隘区間が残る以外は十分な広さとなっています。

筑西市の旧関城町区間から結城市・八千代町間にかけてバイパスが建設・供用中であり、この区間は大型車が余裕ですれ違える幅があり、周囲が農業地帯と倉庫が点在する区間だけに流れも良く快適です。


途中、県内有数の大河川である鬼怒川を鬼怒川大橋で渡りますが、2011年の東日本大震災で先代の橋が被災して一時通行止めとなってしまいました。このままだと物流や救急医療に支障が出ることから、当時建設中だった2代目の橋(現在供用中)が当初の予定から前倒しで開通した歴史があります。先代の橋は大部分が撤去され、今は残った一部の橋脚に名残を見ることができます。

鬼怒川に架かる橋は、当道の両隣は距離があり、県西部の2大都市である筑西市と古河市を直線的に結ぶのはこの道しかないので、常に一定の交通量があり重宝されています。


鬼怒川右岸の結城市内に残る旧道は昔からの集落を通る道のため幅員が狭く、時間帯によっては一方通行の箇所があります(起点→終点方面への西行き一方通行)。今は南北にバイパスがあるのでこの区間を抜けることができますが、バイパスが通行止めになっているときやこのあたりの道にあまり詳しくない方はちょっと注意が必要です。


尚このバイパスは、鬼怒川大橋の西側から茨城県道20号交差点までが供用されていますが、ここから先は現在工事中です。完成すると、現道の1本南を通る広域農道「フルーツライン」に繋がり、重複した状態で国道125号と交差し、八千代町・坂東市方面へ進む計画となっています。現道には接続しませんが、現道が通り狭隘区間も残る終点付近の尾崎地区の集落を丸ごとパスできるので、大型車でもスイスイ通行できそうです。もっとも、接続するフルーツラインも大型車が行き交う道路なので、開通したらバイパス合流部-国道125号間は渋滞が起きないか心配なくらいです。


今回は茨城県道23号をとり上げました。

茨城県は可住地面積が広く東京からも近いので、工場立地件数がここ数年1位の年が何回かあります。それに伴い、県内を通る大型車も増えており、旧態依然だった県道のあちこちで改良工事が進んでいます。当道もそうですが、作られるバイパスが現道ではなく近隣の別の道へ接続するというパターンが、今後増えてくると思います。接続点から先の扱いをどうするのかを考察するのも、面白いかもしれません。

しんとちのきち

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