第30本目:栃木県道353号蒲須坂乙畑線

実走した県道を紹介していく「しんとちの県道」シリーズ。

今回は、「栃木県道353号蒲須坂乙畑(かますさか・おつはた)線」を紹介します。


この県道は、栃木県さくら市から北隣の栃木県矢板市を結ぶ道で、国道4号の旧道に当たります。2013年に国道4号「氏家矢板バイパス」が開通し、旧道区間は2015年に国道から県道へ降格となりました。

国道4号バイパスよりもJR宇都宮線寄りを走り、途中蒲須坂駅周辺に広がる住宅地の真ん中を通過していきます。矢板市街地も、JR矢板駅西側エリアは国道4号よりも当道を利用したほうが早く着くことがあり、国道から当道へ流れる交通量は少なくありません。

道中の標識は国道時代を踏襲したものがあり、案内標識も「福島」など遠い行き先のものが残されています。

また、さくら市・矢板市境付近には、国道時代から営業している「矢板トラックステーション(矢板TS)」があり、昼夜を問わず、多数のトラックドライバーが休憩しています。国道4号バイパスからそう遠くないことから、沿道が降格しても引き続き繁盛しているようです。国道4号が長年にわたって物流の大動脈を担ってきたことがわかる施設です。TSの皆さん、トラックドライバーの皆さん、お仕事お疲れ様です。


途中、県道30号と交差・重複する区間があります。当道は矢板市の片岡地区南部で国道4号現道と合流して終点となりますが、県道30号は終点手前で当道から分岐し、国道4号旧道の役割を果たしていきます。

県道30号を使えば、矢板市街地・那須高原・塩原温泉方面へ国道4号を使わずにショートカットができます。この県道30号、片岡地区の市街地をバイパスする道路が建設中であり、これが開通すると、JR片岡駅前の狭隘区間・踏切を通らずに矢板市街地西側へアクセスできるようになるので、那須高原・塩原温泉方面への交通も、国道4号からこっちに今以上に流れてくると思われます。


↑県道353号全体図。総延長は短いものの、周辺の道路と合わせて近隣の街・工業団地への連絡ルートを形成する。

トラックステーションは、図下の黄線・黒線が交差する場所の少し上あたり。


今回は、「栃木県道353号」をとり上げました。

大幹線道路である国道4号の旧道ということで、短い総延長ながら国道の名残をあちこちに残す面白い道でした。道幅は広く、歩道もついているので、片側1車線ながら非常に走りやすい道です。いつかお世話になるときが来るかもしれません。

しんとちのきち

気になった道の駅・県道・鉄塔・飲食店を紹介するところ。

0コメント

  • 1000 / 1000